株式会社安岐水産

ヒストリー

History

安岐水産の原点 ―それは瀬戸内の小さな島から始まった―

創業者である安岐豊は、瀬戸内の小さな島、豊島の漁村で漁師の息子として生を受けた。
10人兄弟の下から2番目、決して豊とは言えない家庭で育つ。
当時の島では珍しく高校に進学、18歳で豊島の漁業協同組合に就職、地元の仕事に就く。

第一章創業

1 9 6 5 年、安岐水産創業

日韓基本関係条約締結・国交回復と同時に、豊は香川県からの視察団に参加し韓国へ。
そこで港に山積みされた魚介類を目にし、豊富な資源に圧倒される。
その時の強烈な光景が後に創業者を海外に向かわせることになった。
何度も何度も韓国へ通い、そしてタイ、インド、ベトナム、スリランカ、フィリピンへと活動の場は広がっていった。
豊の行き先は当時電話も繋がらない僻地。
時には村の長の家に泊めてもらいながらの技術指導だった。
それでも日本人が刺身で食べられるものを作って届けたいという熱い情熱が変わる事はなかった。
現地の漁師さんと一緒に漁船に乗り込み、漁法を指導。
そして、どうやって鮮度を保った状態で加工場に持ち込むか、加工場での捌き方、処理の仕方を指導、
凍結保存し日本へ着くまでの鮮度保持を実現させていった。
インドではアオリイカの水揚げする海岸を皆が『Aki-san‘s Beach』と呼んだ。

創業者 安岐 豊が一貫して思い続けて来たこと、
『素材を大切にする』という精神は安岐水産の原点となる。

  • 1965瀬戸内海の乾燥えび、ちりめんじゃこ(イワシ)等の水産物の加工会社として創業。
  • 1970インドネシアでちりめんの開発に携わるが完成間近にオイルショックで全面撤退。 瀬戸内海のイカ(シリヤケイカ)の加工開始と同時に海外の紋甲イカを加工し始める。
  • 1980国産のイカの減少により本格的に海外資源に着手。
  • 1981紋甲イカ中心の加工の中、アオリイカが混じってくる。あおりいかの商品化、販売を開始。 あおりいか糸つくりを商品化、業界に先駆けて販売。

第二章法人化

1 9 8 7 年『株式会社安岐水産』法人化

海外で漁獲されたイカの細胞を壊さないよう現地で技術指導、
最高の鮮度で国内へと輸入してきた。創業以来、海外への指導は今も続く。
一次加工して日本に輸入されたアオリイカを創業者夫婦が手作業で細切りし商品化、『いかそうめん』の誕生だった。
細切りする機械を近所の鉄工所に作ってもらい、そして次は機械メーカーさんに作ってもらった。
いかそうめんは、爆発的に売れ作っても作っても足りなかった。
二代目社長となった安岐亨は、魚の目利きであった。
美味しさを保持する魚の旬と鮮度を見極め、豊から受け継いだ『素材を大切にする』という精神に磨きをかけていった。

  • 1987法人化(株式会社安岐水産設立)。
  • 1993国内で初めての(冷凍)生の寿司えびを商品化、販売。
  • 1994株式会社キングフーズ設立 ㈱安岐水産の委託業務でスタート。
  • 1997㈱キングフーズ インドネシアの日本人向けスーパーマーケットの輸出業務開始。
  • 1999(株)安岐水産 安全衛生優良事業場表彰 (香川県)。

第三章変革期

2 0 1 9 年、新たなステージへ

三代目社長となった安岐麗子は、魚を食べる人が減少する中、
『お魚生活すすめ隊』を結成、魚食文化を次世代へつなぐ活動、
そして海の環境保護活動も実施。
コロナ禍で行き先のなくなったお魚を使った調理キットを開発、
オンラインショップでの販売を開始する。
津田町漁協の漁師さんたちと『津田港わくわくプロジェクト』立ち上げ、
魚食文化の継承、漁港・地域の活性化に取り組む。

  • 2000新工場完成、移転。
  • 2003瀬戸内海産のなしふぐ(讃岐でんぶく)取り扱い、製造・販売開始。
    ㈱キングフーズ通販部門を立ち上げ、水産物の通販事業を開始。
  • 2010㈱キングフーズ魚惣菜の製造販売開始。
    2010 食品衛生優良施設香川県知事賞。
  • 20114月から社内委員会活動開始、社内勉強会始める。
  • 2014㈱安岐水産 さぬき蛸の製造販売開始。
    2014 一般財団法人人財開発推進機構 こだわりカンファレンス四国大会初参加。
  • 20165月 安岐 亨社長就任。 讃岐さーもん(香川県産)の販売開始。
    4月 こだわりカンファレンス四国大会参加 最優秀賞。 全国大会3回出場。
    女性活躍推進に取り組み、かがわ女性キラサポ大賞 受賞。
  • 2017子育て行動計画策定企業認定(香川県)。
    「お魚生活すすめ隊」結成。
  • 2018女性活躍・子育て支援リーディング企業表彰 優秀賞。(四国少子化対策会議)
  • 20191月 安岐 麗子社長就任。
    9月 「さぬき蛸といりこの瀬戸内アヒージョ」が香川県産品コンクールで知事賞受賞。
    10月 本社横にアンテナショップ「Cumi Umi(ちゅみうみ)」オープン。
  • 2020さぬき市津田町漁業活性化協議会設立 安岐麗子会長就任。
  • 2021(株)安岐水産、(株)キングフーズが健康経営優良法人に認定される。
  • 20224月 企業のマークロゴを一新。(株)キングフーズの社名を(株)安岐&カンパニーに変更。
    津田町漁協 漁師さんと津田港わくわくプロジェクト開始。
    「Cumi Umi」改「ねこ海レストラン」へリニューアル。
    「ねこ海レストラン」自社サイトオープン。

近年日本人は魚を食べなくなってきています。
この10年間で魚の消費量は3割も下がりました。
そこには、魚の価格の高騰、骨をとるのが面倒、料理の難しさ、匂いや後始末の大変さなど、いろいろな理由があると思われます。
しかし、日本の魚食文化は古くから先人たちが培ってきた大切な文化です。
魚の本当のおいしさを一人でも多くの方に知ってほしい。
この文化を次世代に繋いでいきたい。
社業を通じてその想いを伝えていきたいという熱意をもって、私たちは今日も走り続けます。

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