【第7話】
「見慣れない顔だな。それにへんなかっこうだ」
ヒトデはちゅみたちを見て言いました。
「そのおかしなかぶりものはなんだい?」
「これでいのちをまもってるんだよ」
ちゅみが答えました。
みんなの前を魚たちがひらりひらりと横切りました。
よく見るとタコとタイとイカがリレーしながら
ペットボトルを運んでいるのでした。
「何をしてるの?」
ちゅみがヒトデにききました。
「イカくんについていくとわかるよ」
みんながついていくと
やがて暗いほら穴の中に…
信じられないほどのペットボトルやレジ袋や缶詰がいっぱい!
「わー!!!これは一体なに?」
ウミがたずねるとイカがこたえました。
「あー、なんだかわけのわからないものが落っこちてきて、
おいらたちの寝どこがせまくなってきたんだ。
だからみんなでかたづけているんだよ」
「おまえたちだろ。
へんなものを落っことすのは!!!」
タコは真っ赤になって言いました。
〜 Another Story 〜
津田の松原に注ぐ日差しには
落ち着いた秋の気配が漂っています。
津田の松原にある、小さな朱塗りの橋。
松原側の欄干には「願い橋」と
海側の欄干には「叶え橋」と書かれています。
橋をわたる時に願い事をする「願い橋」
戻る時には、叶いますようにとお願いしてわたる「叶え橋」…
往復すれば願い事が叶う橋。
ちゅみも毎日願掛けしているようですよ。
どんな願い事してるんでしょうね。
あなたも、ぜひ願掛けしてみませんか?
まだまだ津田には知られざる魅力がいっぱい!
少しずつご紹介していきますね。
企画・物語/株式会社オレンジフリー 吉田 ともこ
絵/菅野 由貴子